螢雑想<1> 今日、カメラを持って久々に街に出た。 といっても、向かったのはいつもの百道浜。 有料駐車場にクルマを止め、浜まで散歩道を歩く。 青いストライプのシャツとGパン。カラフルなサンダル履き。 カメラはCONTAX 167MT一台。レンズは50mm。 M2はまたもや故障。今度は巻き上げが出来なくなってシャッターがおりない。 うーん、やっぱり安いのに手を出したのがまずかったか、それともいっつも カバンの中にじかに突っ込んでるのがよくないのか(そりゃあ、よくないだろう)。 さっそく箱詰めして東京のシイベルヘグナーへ長い旅に出した。 近くのセプンイレブンから。 137MDは裏ぶた光線漏れ&シャッターむらでリタイヤ中。 今日は35mmじゃなくて、50mmの気分。というのは、こないだ 「えいっ」って買った(高いもんで‥‥)アンリ・カルティエ=ブレッソンの 写真集が相当に良くて。これってみんな50mm??ってすごい驚きと。 会社の先輩には「お前もミーハーになってきたな」って言われたけど、 いいものはいいもの。ねぇ。 浜へ出ると家族連れが多い、かな。私が撮ろうとしている中高生から二十歳 過ぎくらいの女の子の影は、見えなくて。 しばらく遠くから眺めていると、可愛らしい洋服に身を包んだ中学生くらいの 二人連れ。靴を脱いで海にはいるのを見届けると、声を掛けるために 近くへ。 「すみません。おじさん、カメラマンなんだけど(って、いみふめ) 写真を撮らせてくれない?」 あっという間に、いいです、って首を横に振る。少し離れたところにいる もう一人の子を見ると、すごいおっかない顔をして、こっちをにらんでる。 はぁ。幸先、悪いなぁ。でも、近くでよぉく見たら、写真撮らなくても 良い娘たちだった。(^^;(^^;(^^;(^^; しばらくすると、マリゾン(洋風海の家)をはさんだこっち側の、 倉庫代わりにおいてあるコンテナのそばで、やっぱり中学生くらいの 女の子が二人で、バトミントンをしているのを発見。 よし、さっきの失敗を教訓にして‥‥、と何気なくそばを歩き、 それとなく二人の様子を窺う。(こう書いてるとなんだか怪しい人ですね。 ←そうだろっ。>おいら) うん。合格。二人ともとっても表情豊かだし、一般的な意味でも (いちいち前置きが長い私)すごく可愛い部類に入ると思う。 うん、声掛けよっ。 そう決めてからが長いんだ。私の場合。断られたら、どうしよっ、って そればっかり考えて、声掛けきらんのよねぇ。 そうして何度も二人の前を行ったり来たり。(完全に危ない人だ) やっとの事で声掛けた。 「ねぇ、写真とらせてくれる?」って。我ながらシンプル。 決めるときは、やっぱりシンプルなのに限るね、うむ。 そう言うや否や、片っ方の女の子が、「えーー」かなんか言って、 ラケットを持ったまま、コンテナの影に隠れちゃった。 もう一人の子は、別に良いよ、って顔してるんだけど。 あんまりしつこくしてるとすっかり変質者と間違われるので その場を早々に立ち去った。 うーん、それにしても、惜しかったなぁ。二人とも、とっても 楽しそうにバトミントンしてて。なかなか得難い被写体だったのに なぁ。 あの牛腸も、こんな風に断られたりしたのだろうか。 一度で良いから彼が写真を撮る現場に居合わせたかった。 今さら言っても、どうしようもないことだが。 こういうことを長く続けていると、写真を撮らせてくれる場合と、 断られる場合。なんとなく、その感じが、分かる。 声を掛ける自分の心身の状態、相手の女の子たちの性格、その時の 気分、それらをひっくるめた、私と、彼女たちの お互いの「関係性」。 OKしてくれるか断られるか、ってホント紙一重で、でも、 最近はなんだか、断られることにも一つ一つ意味を見いだしたりして なんだか変なナンパカメラマンに、なってる。 この日の収穫は、ゼロ。まぁ、こういう日も、あらぁな。 明日も行こう。明日は、期待しててね。 ‥‥唐突ですが、螢雑想というのを始めます。私のしょうもない 撮影のエピソード、その他、好き勝手なことを書くコーナーです。 螢というのは私のハンドルのlucioleから。 雑想というのは、造語です。 それと、今なんだか盛り上がってる18番会議室に書くのは 気が引けるので、ここ19番の片隅にこそっと書くようにします。 どうぞよろしく。 luciole /POST